床衝撃音レベル(L値)
■分析方法
JIS
A 1419「建築物及び建築部材の遮音性能の評価方法」の中に図1のような曲線があります。これはマンションなどの床衝撃音を評価するための床衝撃音レベルに関する遮音等級基準曲線として定めたものです。この曲線による評価は、L−○○と呼ぶことから一般にこの曲線をL曲線と呼んでいます。日本建築学会ではこの評価曲線を用いた場合の建物・室用途別の適用等級を表1のように定めています。また、求めた適用等級は、表2により意味づけられています。
図1の赤色のデータは軽量床衝撃音のデータですが、この場合L値が最も悪い2000Hzの値が42dBでL-45となります。このL-45は、表1より1級となります。1級の意味は、表2より遮音性能上すぐれている(建築学会が推奨する好ましい性能水準)となります。
図1.床衝撃音レベルの遮音等級基準曲線
表1.床衝撃音レベルに関する適用等級
建築物 |
室用途 |
部位 |
衝撃源 |
適用等級 |
特級 |
1級 |
2級 |
3級 |
集合住宅 |
居室 |
隣戸間界床 |
重量衝撃源 |
L-45 |
L-50 |
L-55 |
L-60
L-65* |
軽量衝撃源 |
L-40 |
L-45 |
L-55 |
L-60 |
ホテル |
客室 |
客室間界床 |
重量衝撃源 |
L-45 |
L-50 |
L-55 |
L-60 |
軽量衝撃源 |
L-40 |
L-45 |
L-50 |
L-55 |
学校 |
普通教室 |
教室間界床 |
重量衝撃源/軽量衝撃源 |
L-50 |
L-55 |
L-60 |
L-65 |
*木造、軽量鉄骨またはこれに類する構造の集合住宅に適用する。
表2.適用等級の意味
適用等級 |
遮音性能の水準 |
性能水準の説明 |
特級 |
遮音性能上特に優れている |
特別の高い水準が要求された場合の性能水準 |
1級 |
遮音性能上優れている |
建築学会が推奨する好ましい性能水準 |
2級 |
遮音性能上標準的である |
一般的な性能水準 |
3級 |
遮音性能上やや劣る |
やむを得ない場合に許容される性能水準 |
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